マンガ→概論→古典 で。
Auramorte(@Auramorte)の中の人、蟻坂だよ。ご機嫌いかが。
哲学ってなんだかわかる?人生論を語るものでもなければ、なんだかよくわからない精神論を語るものでもない。本質は問い続けることで真理を求めるという高尚な学問だよ。
哲学で古典を学ばないといけない理由
で、素人が「あ、こうじゃね!?」みたいに哲学的な発想をできた場合、実はそれは車輪の再発明にほかならないパターンがほとんどだったりする。これを回避するためには、古典を勉強し、先人たちが作り出してきた枠組みを理解し、自分の思考の糧にしていく必要がある。
そんな難しい話じゃなくても、なんか哲学面白そうじゃん?って思ったとき、まずたぶん有名なものからあたると思うのね。デカルトとかカントとか。
ところが困ったことにこれらの古典というのは何言ってんだかさっぱりわからない難読書として知られている。僕もかなり苦戦してて全然読めてない。
だけど、千里の道も一歩から。すこしハードルを下げてなんとか勉強する方法を書いてみよう。
色々な入門書
世の中には哲学入門書がたくさんある。ところがこちらも厄介で、入門書が難しいという本末転倒なことになっていたりする。
じゃあどうすればよいか。簡単な本を手に取るしかないじゃない。
まずはマンガから
そこで取り出したるが「マンガで分かる」系の本。この手の本は進◯ゼミのダイレクトメールかよみたいな怪しいものも少なくないんだけど、こと哲学や思想系の解説本についてはそこそこまともな内容のものが揃ってるよ。
たとえばキルケゴールの『死に至る病』……のマンガ解説。
キルケゴールのいう「死に至る病」というのは絶望のことなのだけれど、彼の言うところの「絶望」というのが具体的にどういう状態を示すのか、そしてそこから離脱してより強くなるためにはどうすればよいのか、といった要点が明快に解説されているよ。
あとは哲学の難読書といえばカントの『純粋理性批判』。もーほんとに文章がカオス。でもこっちもマンガがある。
ちょっと哲学から外れるけど、マキャベリの「君主論」みたいな思想系の解説書も揃ってるのでこのシリーズは最初の一歩として悪くない選択肢だと思う。
概論から
次に概論。概論というのは、複数の哲学者について広く浅く扱って、哲学の歴史を大雑把に理解するような趣旨の本。
で、最近はこのジャンルを本当によく見かけるのでどこから手を付けたら良いのかわからないくらいなんだけど、個人的には『ソフィーの世界』と『14歳からの哲学入門』の2冊だけ読んでおけば大体いける。
前者は割と古代から近代よりなんだけど、後者はポスト構造主義あたりまでちゃんと話ししてるので、合わせて読めばいい感じ。
……とは言っても、ウィトゲンシュタインとかショーペンハウアーが全然出てこないのはご愛嬌。
読みやすい古典から
古典とひとくくりに言っても、割と読める本から怪文書まである。
というわけで読みやすいもの、かつ今日の哲学の礎になった偉大なものを1冊薦めておくね。デカルトの『方法序説』。
これはページ数がそもそもあんまり多くない。そして前半はデカルトの自伝のようなものなので正直適当に流しても問題ない。自分は優秀で学校の授業が面白くなかったとか鼻につく文章を見ることができるよ。
そして後半からが本番。デカルトといえば「コギト・エルゴ・スム(我思う故に我あり)」だけど、哲学は結果ではなくなぜそこにたどり着いたかという思考の過程、問いかけの理由が重要。これを理解するならばやはり本物の古典に勝るものはないと言えるね。
さて、もう1冊くらい紹介しようかと思ったんだけど僕自身古典に何度も挫折してるのでむしろ教えて欲しい。。。
おわりに
哲学の歴史は、Aさんが「こうだろ!」と言ったことを、Bさんが「いやいや、そうじゃなくてこうだ」と上書きしていく歴史の繰り返し。だから「いま・ここ」に至った根源をたどるために古典の勉強は欠かせない。
……って言うけどさー、むずかしいよねー。たすけて。