先に言うけど上手く行ってないからググってきた人は読んでも損するよ!
Auramorte(@Auramorte)の中の人、蟻坂だよ。ご機嫌いかが。
Macの強力なフリー動画ソフト現る?
Windowsには強力な動画ソフト「AviUtl」が存在する。これを使うと、AfterEffectsやFinalCut Proに負けない素晴らしい動画をつくることができる。でもフリー!
一方Macはフリー動画ソフト不毛の地で、いまいちAviUtl並に機能が揃っているソフトというのが見つからない。だからどうしてもお金が必要になってしまいがちで困るよね。
そんなとき見つかったのが今回の記事で触れる「Cafe」というソフト。
以下、公式ページからいくつか引用。
CAFEはAviUtlの後継として開発された映像制作ソフトです。
64bitに対応していて、Windows、MacOS、Linux上で動作します。
永久に無料です。こちらから強制的に金銭を要求することはありません。
オープンソースです。誰でも開発が可能です。
ああなんて素晴らしいソフトがいつのまに!といった感想。なにしろMacでもできるAviUtlの流れをくむソフトなんてあまりに都合が良すぎて、これはすぐ使ってみないと、と思った。
……ところが、結論から言うとなんか上手く行かなかったのでその模様を滔々とレポートするよ。
苦戦の模様
便利なハウツー記事だと思った?ざんねん、失敗の記録だよ!
1.起動したらコケる
まず、公式サイトからMac向けのzipファイルをダウンロードしてくる。で、解凍する。ここまでは良いよね。
「cafe」というバイナリデータが出て来るので、これをダブルクリックする。
ターミナルの窓は出てくるんだけど画面すら立ち上がらない。困った。
2.ライブラリを入れてもコケる
起動時のログをよく見ると、「No shared library found: SDL2」みたいなログが表示されていることがわかった(文言スクリーンショット忘れたのでうろ覚え)。
つまり、起動するときに「SDL2」というアプリで使ってるライブラリを読み込もうとするんだけど、無かったから起動に失敗したってこと。
じゃあ見つけてくればいい。以下のサイトから「Runtime Bineries」のMac向けdmgファイルを落としてきて、さくっとインストール。
Simple DirectMedia Layer – SDL version 2.0.7 (stable)
Readmeを読めばわかるんだけど、dmgの中にある .framework ファイルを、Machintosh HD->ライブラリ->frameworks の中にぽいっと入れればOK。
さあ今度こそ起動……あれ、うまくいかない。
3.fontconfigを入れると起動する
ふたたびログを眺めてみると、「fontconfigが読めない」みたいな趣旨の文も表示されていた。
というわけでfontconfigとやらを設定してみる。これはパッケージマネージャから持ってくる必要があるので、ターミナルで作業する。
アプリケーション->ユーティリティ->ターミナル から、以下のコマンドを入力。
- Homebrewのインストール
/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
- fontconfigをbrew経由でインストール
brew install fontconfig
いずれも、コマンドを入れるとぶわーっとなんか出てきて、途中でパスワードを要求されるはずなので、Macのログインパスワードを入れる。訊かれなかったらそれはそれで。
あ、パスワード入れてもなんにも出てこないけど、そういうもんなので入ってると思って全部入力してEnter押してね。
以下のように入力待ちの状態に戻ってきたらインストール完了。brew本体をインストールするときは、たぶんちょっと上に「Installation successful!」って表示されてるはず。
fontconfigのときはこんな感じ。
よしできたね、今度こそ起動。
4.まだまだ開発途上
感動の初期画面が出てきたよ!
……いや、何か様子がおかしい。
- スプラッシュ画面の選択肢で「Close」を選ぶと落ちる
- 「New」を選ぶと先に進むが、エラーを検出した旨のダイアログが出てくる(OpenGL Error (glUseProgram) : 1282)
- ダイアログに対して「Ignore」を押すととりあえず操作できるようになる。他の選択肢を選ぶと落ちる
- 初期画面で色々クリックしてたら落ちる(Segmentation Fault 11)
というわけでまだまだ使い物にはならないという結論(2018/1/21時点)。
ただし、そもそもバージョン1.0ですらない「Alpha」と書いてあるので、まだまだ開発途上と考えて、じっくり見守るのがいいね。
おわりに
オープンソースプロジェクトだから、みんなで協力すればどんどん良くなっていくのは間違いない。だけど、参画する能力がない僕みたいな人は応援するほかないね。間違ってもクレームを送るような真似をしてはいけないよ。
一方、プログラミングが得意な人は積極的にコミットメントしてあげるといいと思う。GitHubなのでプルリクエスト通せばあなたの力できっとよく出来る……はず。