大丈夫だから行ってみなよ。
Auramorteの蟻坂(@4risaka)です。ご機嫌いかが。
ゴスというのはなんとも独特なファッションと思想であり、一見排他的に思える。
故に、「そういう服装に興味を持った」という人にとってはなんだかハードルが高い印象を与えてしまっているのではないかと思う。
そうなると出て来るのは、「ゴス初心者の人はどうやって服を揃えればいいんだろう、お店なんか怖い」という悩み。
実は単なる先入観に過ぎないので、その話をしてみるよ。
結論: なんでもいいから行ってみよう
結論から言うと別に細かいこと気にしなくていい。
裾野は広い
何度か書いてるけど、ゴスとは生き様のジャンルだよ。だから、服装がどうこうというのは根本的に本質の捉え方を間違えている。
だけど、間違えているのはあなたが無知だからではなくて、そういう表面的な記号に拘るミーハーなオニーサンオネーサンのほうが声が大きいから。本当に気高いゴスというのは強かにオーラを纏うものだよ。表面やら他者のマナザシを気にしすぎるのは、単なる資本主義の傀儡、消費者だと思う。
で、あなたにそういう「思想を問う」ような形で話題を提供した時、それなりに自分で考えたリアクションができるなら、十分に合格だと思う。ゴスに興味を持つってことはそれなりの動機づけがあるわけでしょ。喋れるよね?
というわけで、なんかそんな感じのブランドのお店に初めて行く際は、とりあえず適当に清潔感のある服装ならなんでもいいと思うよ。内面が重要。
ただし、警戒心が強い
だけどゴスの人というのは、スクールカーストでは下辺かあるいは外側に居たりするし、何しろ(一般論で)変な趣味なので一般大衆からは笑われるのが常。
そんな世界を生きてきた人が集まりがちだから、まず貴様は何者だみたいな警戒はされると思う。あなたから半端に生きる意志が強そうな雰囲気が漂ってきたらなおさら(ちなみに、彼ら彼女らはこの「雰囲気」の探知が異様に巧い!)。さきほど「内面が大事」とか「動機づけがあるよね」と言ったのはそこを確認したいから。
どういう服が欲しいか?どういうアクセサリを求めているか?これを訊かれたときに「なんとなく」以外の動機を正しく答えられるなら、周りのゴシッカーさんも必ずそれに応えてくれるよ。
単なる「かわいい」でも良い。同じ「かわいい」でも「かわいいだけなら甘ロリとかでいいじゃん」とならない理由が必ずあなたの中にあるはずだよね。そこがはっきりしていれば大丈夫。
プラスアルファした考え方
とはいえ、表現のツールとして外観で主張するのはとっても有効だし、ゴス服・ゴスロリ服はそういう意味合いが強い。だから、同様の哲学を主張するのは一つの手段。
小物でアピール
『下妻物語』で有名な作家の嶽本野ばらさんは、エッセイ『それいぬ』で「普通のOLが乙女を主張する方法」をスマートに回答しているよ。
たとえば、バリバリのスーツに身を包んだ社長秘書が自分のロリータ性癖をひた隠しにしながらも、内ポケットにそっとキティちゃんのボールペンを潜り込ませているなんて、切なくも美しい姿だとは思いませんか。「秘すれば花」という言葉がありますが、ロリータも然り。ロリータとしてカミングアウト出来ない人は、こっそりと隠れキリシタンのように奥ゆかしきロリータとして、生涯をまっとうすればいいのです。
ちなみにこの節のタイトルは「ボロは着てても心のロリータ」。素晴らしい!ゴスだろうがなんだろうが本質的には一緒。少なくとも興味関心を持っているあなたなら、この考えに共感できるはずだよ。
というわけで、指輪でもネックレスでもカラコンでも、なんならハンカチだっていい。「見る人が見たら分かる記号」を忍ばせておくんだ。だいぶクールに決まるよ。「ノーブランドコーデ」というものもあるくらいだから、どこの何を使えばいいかとか気にしなくていい。
おわりに
やれ動機づけだ哲学だと述べたので、逆に気が引けちゃったかな?大丈夫、世の中からはみ出した当事者たちは、同じ志の仲間には優しいから。
さあ、街に出よう。世俗の網の目を掻い潜り、死と退廃の園へ(よくわかんなくなってきた)。